コラム

グループホームってどんな施設?

2019年11月15日

グループホーム”認知症対応型共同生活介護”とは

みなさん「グループホーム」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。

グループホームとは、認知症状のある高齢者がスタッフと一緒に買い物や洗濯、食事作りなど、自宅で生活していた時と同じような雰囲気で共同生活を行う場所です。
もともとはヨーロッパの国々ではじまり、認知症の改善や認知機能の維持を目指す介護福祉施設で、小人数制による家庭的な雰囲気が特徴です。



愛誠会の施設のうち7割がグループホームを占めています。
今回は、愛誠会の特徴ともいえるグループホームについてお話させていただきます。


グループホームの入居条件

グループホームには入居するための条件があり、大まかに以下の特徴があげられます。

  • グループホーム所在地内の介護保険被保険者であること(施設と同一の市区町村に住民票がある方)
  • 介護保険の要介護認定で、要支援2以上の方
  • 医師より認知症状があると診断された方
  • 共同生活が可能な方

グループホームは認知症を持った高齢者が“共同生活”を行う場です。常時、医療行為が必要な方は、原則、入居できません。しかし、医師や施設と相談することで、入居が可能となることもあります。
また、認知症状があるかどうかの診断については医師の診断が必要で、医師以外の判断ではグループホームに入居できません。


入居を検討される際は、上記条件と照らし合わせてみて利用できるか確認してみましょう。
気になることなどあれば、お近くの地域包括支援センターやグループホーム事業所へ問い合わせてみてください。

グループホームの費用

グループホームに入居する際、初期費用として敷金が発生します。
公的な基準はありませんが数十万といったところが多いでしょう。敷金は、基本的には退去する際に返金されますが、現状復帰としていくらか返金されない場合もあるので、注意が必要です。

また、入居後は月額利用料として、食費や居住費といった生活費のほか、介護サービス費を支払います。
月々の費用のうち、居住費は、居室の大きさなどの施設の設備や地域などによって左右されることが多く、一般的には都市部の方が高くなる傾向があります。
その他雑費として、おむつ代や散髪代、新聞・雑誌代などは別途負担することになります。

グループホームで受けられるサービス

グループホームで提供されるのは、認知症への正確な知識を持った介護スタッフによる食事や掃除、洗濯といった日常生活の介助や、見守り、機能訓練、緊急時における対応などのサービスです。

入居定員は、1ユニットあたり5~9人(事業所全体で最低4人以上)で、最大でも9人/1ユニット×2フロア=18人の小規模な施設といえます。
居室の定員は1人、部屋のつくりとしては個室が基本となっており、個室であるため、プライベートな空間を確保することができます。
しかし、リビングやお風呂、トイレは共同となっているため、個室でプライベートな空間を確保しつつ、共同の場で入居者同士の交流を取ることも可能です。


グループホームは少人数の施設のため、入居者と介護職が関わることのできる時間が長く、入居者一人ひとりに合わせた介護を受けることが可能です。入居者と介護職が関わる時間が長い分、介護だけではなく、趣味やイベントなど、その人にあったサービスを受けることができます。

その他、グループホームでは認知症状の改善や進行を緩やかにするため、日々の買い物や食事づくり、掃除などもスタッフの介助を受けながら自分たちで行います。

グループホームでは「介護を受ける」というよりも、入居者ができることは自分で行い、今ある能力を維持、またはできることを伸ばしていく施設になります。

重要の高まる看取りサービス

昨今、高齢化にともない「看取りサービス」の需要が高まっています。

グループホームに入居されている方々は基本的に「身体状態が良好で、医療行為が必要ない方」が中心のため、看護師の配置義務がありません。
そのため、日常的な健康状態の確認は介護士が行うことになっています。
しかし、実際には「看取りサービス」の需要を受け、看取りを行うグループホームも増えています。

看取りまでお願いしたい場合は、入居前に施設に問い合わせてみましょう。

一人ひとりに合わせた介護施設を

入居の際は専門的な知識のある方や、公的な機関に相談して、その方にあった施設を見つけてあげてください。
その方にあった施設に入居できることで、本人だけではなく、ご家族の方々にも満足していただけるはずです。


まずは、介護施設の種類を調べてみるといいかもしれませんね。